夜に恋して5つのお題





ゼロルルです。
連載のゼロルルとは関係ありません。
ルルーシュは皇子ですが、ブリタニアという国の名前を出しているわけではないので、掟云々は捏造です。
最後には性的描写(っぽいもの)があるので、嫌な方は4でストップw








さみしさ押し込め、自由を手にする
もどらない、あの愛しかたを思い出してみる
失うためじゃなく、見つけるために
憂鬱なみだ、星影浄化
いとしき闇は、意外にやさしい//R-14くらい?(笑)

















































さみしさ押し込め、自由を手にする




双子は禁忌。

そんなこと、誰が決めた?

生暖かい羊水の中、共に身を浮かべて育まれた我らの生を否定する権利が誰にある?

私があの子から引き離されたのが運命ならば、再び出会うのも運命。

偶然ではなく必然。

私は還る。

在るべき場所へ。


愛しい片割れの元へ。








































もどらない、あの愛しかたを思い出してみる




変な胸騒ぎがして目を覚ましたルルーシュは、霞がかった思考をどうにか働かせながら枕の下に手を差し入れた。

手に当たるのは無機質な触感。

護身用のナイフを握り締めて、物音を立てないようにベッドから這い出す。

ヒュウッという風の音と、ソレに靡くカーテンの衣擦れの音。

息を潜めてベッドの天蓋の隙間に手を差し入れた。

開け放たれたドア。

バルコニーに何かの影があった。

身構えたルルーシュは声を上げようとして、そして咄嗟にそれをやめた。

賊の侵入を外部に知らせれば助けはきっとすぐにくる。

でも何故かそれをする気にはなれなかった。

そうするべきではないと自分の中の何かがそう告げていたから。

ゆっくりと歩く。

ナイフを握り締めた手に汗が滲んだ。

ちょうどその影と向き合える場所まで行って、震える声を出す。


「だれ・・・だ・・・」


影は、勿論人間。

しかしその痩躯をマントで覆い、不思議な形の仮面を被っていた。


「・・・欲しいのは我が命か。この地位も有って無いような私に殺す価値があると、そう思うならそれ相応の理由を言ってみろ。」

『命?』


機械的な声。

仮面の中に変声機でも仕込んでいるのか。

怪訝そうに眉を顰めたルルーシュの目の前で、仮面の男は首を傾げた。


『私が殺す?お前を?・・・この身が裂けようともありえない話だな。』

「では何故ッ・・・」

『私はただお前に会いたかっただけだ。』

「ならばその仮面を外してみろ。仮面を被った状態で会いたいなどと言われても・・・」

『・・・ああ、この仮面か。ここまで忍び込むのに顔を見られるわけにはいかなかったからな。』


そう言って、男は仮面に手をかける。

ギミック式なのだろうか。

カシャンという音が響いた。

仮面がゆっくりと外され、現れた色は黒。

そして、燃え盛るルビーのような双眸。


「お前・・・だれ、だ・・・?」


呆然とするルルーシュの目の前で、男は微笑む。


「私は生まれていない。故に名は『ゼロ』。何よりも大切な『片割れ』であるお前を、愛しにきた。」


相違点は瞳の色だけ。

まるで鏡合わせのように、二人はそこに存在した。








































失うためじゃなく、見つけるために




「双生児は凶星。生れ落ちた瞬間我らは引き離され、より不吉な色の瞳を持って生まれた私は存在を否定された。」


ゼロと名乗った男は、我らは双子だと言った。

それは信じるより他無いこと。

そうでなければまったく同じ顔の人間が存在するなど、無いに等しいようなものだ。


「私がお前を初めて見たのはメディアでだった。『母』は・・・逝ったのだろう?」

「・・・8年前、テロリストに。」

「お前とその妹は『悲劇の皇族』として取り上げられていたが、私にしてみれば幸運としか言えなかった。最初は私とてお前と血の繋がりがあるとは信じられなかったが・・・とある魔女が私の前に現れてその事実を告げた。」

「魔女?」

「マリアンヌ皇妃の親友だと、そう言っていた。」

「信じたのか。」

「信じるより何より、一目お前を見た時から私の中の何かが騒いで仕方が無かった。」


お前もそうだろう?

そう言われて、ルルーシュは頷かなかった。

しかし否定もできなかった。

現に今も、何かが目の前の男に惹かれているのだ。


「お前の・・・望みは・・・」

「私は私を棄てた皇族の中に混ざりたいわけではない。ただ、お前に・・・お前の兄弟に戻りたいだけだ。」








































憂鬱なみだ、星影浄化




結局その後もゼロは毎日のようにルルーシュの元へと通った。

毎回毎回どう警備の目を避けて忍び込んでくるのかが謎で、ルルーシュは何度か問い詰めたりもしたのだが、その度にゼロは微笑んで「一種の手品のようなものだよ」と言った。

逢瀬を重ねていく内にルルーシュもゼロに心を許し、お互いがお互いにとってかけがえの無い存在になっていった。


「なぁゼロ、やっぱり俺は皇位を返上しようと思う。」

「駄目だ。」

「何故?」

「いくら古いしきたりに囚われ私たちの間を引き裂いた国であろうと、使えるものは使っておいたほうがいい。」


ベッドの上に座って、身を寄せ合う。

向かい同士ではなく隣同士で。

右側にルルーシュ、左側にゼロ。

そう並んでいると何故か酷く心が落ち着いた。


「ルルーシュ、お前右利きだろう?」

「そうだが・・・」

「私は左利きなんだ。だからお前の左手と私の右手は繋がれても支障が無い。」

「・・・本当だ。なんだか不思議だな。」


ルルーシュがふふっと笑って、同じようにゼロも笑う。

仕草やふとした表情はお互い酷似していた。

いつしか二つの色の瞳が交わり、心臓が大きく脈打つ。

そして流れるような動作でゼロはベッドにルルーシュを押し倒して、ルルーシュも抵抗することなく迫ってきた唇を受け入れた。

災いの星の元生まれた二人は、お互いを求めて涙を流した。








































いとしき闇は、意外にやさしい




身を貫かれる痛みは、ルルーシュにとっては想定の範囲外だった。

本来ならば出す役割を持った身体のその部分に何かをねじ込まれる。

悲鳴にも似た声を上げそうになるのを堪えるのが精一杯で、開いたまま塞がらない口の端から唾液が伝い落ちた。

顔は涙でグチャグチャになり、揺さぶられるたびにベッドと身体中の骨が軋む。

それでも、やめてくれとは一度も言わなかった。

痛みを感じるのと同時に、彼と繋がれたという確かな悦びも感じることができたから。

ひとしきりそうされた後視界が白んだルルーシュは身体を大きく震わせて、ゼロの手の中で欲を放った。

それと同時に締まった後孔がゼロの形をまじまじと捉えてしまい、それすらにもゾクゾクとした快感を得てしまって、どうやら少量残っていたらしい欲を余す事無く吐き出したのだった。

ゼロはゼロで、ルルーシュの蠢く体内に誘われるように全ての欲を奥まで叩きつけ、その余韻に身を震わせる。

上がった呼吸を整えて、目の前で気絶寸前状態のルルーシュの頬に手を添えて苦笑した。


「ルルーシュ、は・・・体力が無いな・・・」

「う・・・るさ・・・」

「空が白み始めたな・・・そろそろ行かないと・・・」

「ひぅッ・・・!」


大きな質量が身体から抜き出て、ルルーシュは何とか悲鳴をかみ殺した。

ゼロは間髪いれずに今度は指を差し入れて中の白濁を掻き出した後、手早くお互いの身体を清めて自らの服を着込み、ぎこちない動きで服を着ようとしていたルルーシュに手を貸して、汗が滲むその額に口付けを落とした。

心配そうな目で見上げてくるルルーシュに大丈夫だと囁く。


「ゼロ・・・いつまで続けるんだ、こんな生活・・・」

「・・・嫌か?」

「そうじゃない!ただ・・・お前が危険を冒してここに来て、何かあったら俺は、って・・・」

「お前にそう思ってもらえるだけで、私は十分だよ。きっといつか・・・私たちが人目を気にせずに会える世界が来る・・・私が創ってみせるよ。」


未来に何が起こるかなんて当然知らないルルーシュは、ゼロが言った『世界を創ってみせる』という言葉をただの戯れとして受け取り、そう遠くない未来に大きな変革が訪れることになるなど露にも思っていなかった。

ゼロの闇に溶け込むための衣装。

それがもうすぐ夜明けを迎える世界には意味を成さず、むしろその存在を際立たせた。







裏ページが意味なくなってきましたねぇ。
いや、でも露骨にはヤってないんで(オイ@@;)いいとしましょう!